9th ASAKUSA NEW YEAR ROCK FESTIVAL 1981-1982

浅草国際劇場

ROCKER達 立ち止まるな ゴールはまだ見えない

ルースターズ

大江慎也(ヴォーカル、ギター、ハーモニカ)/花田裕之(ギター、ヴォーカル)/井上富雄(ベース)/池畑潤二(ドラムス)

COMMENT
 降りこんでくる小惑星群はオレンジの光をはなち、腰をまさぐるSTICKY BALLSが粉々に爆発する。すべりこむドアのすきまからちりぢりのゴミが吹きこみ風に冷たくなったほおを打つ。ボロい階段に飾られた2メートル四方のばかでかい絵はかたむいてガタガタ音をたてる。額の中の男のヒゲはまるでグリーンのコスモスを飛ぶ宇宙線。本棚から崩れ落ちるトップ記事をうめつくす細菌暴動は真黄色に光る。

PROFILE
 相前後してロッカーズ、モッズなどと共に北九州から登場したルースターズ。初期ストーンズを思わせる、うねりのある黒っぽいビート、そしてポップな曲づくりが特徴のバンドだ。サウンドのみで表面的に語られるこれまでの日本のロックとは違う本格的なビート感覚を持った、我国ではおそらく唯一のバンドとして早くから注目されていた。
 ニューミュージックや演歌などのノンビート・ミュージックがまんえんする中で、これらの音楽に満足できない、本質的なロックのビート感覚を持った若い世代が日本にも育ってきている。そんな若い世代が敏感にルースターズのビートを受け入れている。